公益財団法人 大阪産業局

ゲスト さん

訪問販売における事業者のクーリングオフ制度について教えてください

Q

訪問販売における事業者のクーリングオフ制度について教えてください

飲食店を経営しています。先日、業務用エアコンの訪問販売があり、電気代が削減できるという話だったので、リース契約をしました。しかし契約したものの、月々のリース料金を考えると割高だと気付きました。4日前に契約したところなので、クーリング・オフができると思い、解約の申し出をしたところ、クーリング・オフはできないと言われました。どうしてなのでしょうか?

A

訪問販売におけるクーリング・オフ制度は、事業者には適用されません。



 クーリング・オフ制度は、もともと、事業者に比べて立場の弱い一般消費者を保護するために特別に認められた制度です。「特定商取引に関する法律」では、いわゆる訪問販売ついて、一定の条件のもと、法定の書面を受領した日から起算して8日を経過するまで、書面により消費者の側から特別な理由なく契約を解除 (クーリング・オフ)することが認められています。
 しかし、もともと、消費者保護のために作られた制度であることから、クーリング・オフ制度については事業者同士の取引には適用されません。
 ご質問のように飲食店を営んでおられる方が、個人としてではなく営業に使用する目的で契約をした場合にはクーリング・オフ制度は適用にされません(特定商取引に関する法律26条1項1号)。
 そのため、一度契約した取引の効力を否定するためには、民法の詐欺や強迫、錯誤の規定による取消を主張しなければなりません。ただし、詐欺・強迫による取消は、その事実がなければ主張できませんし、その事実を証明するのが難しいケースも多いです。
 錯誤による取消は、動機の錯誤が表示され、その錯誤が重要なものであること、また重大な過失がないことなど主張するための条件があり、簡単には取消できないことになります。
 このように、事業者が、営業のために契約を締結する際には安易に契約解除(クーリング・オフ)をすることはできませんから、十分慎重に検討することが必要です。

(回答日:2026年2月27日)

回答した専門家
大西 隆司
法律(弁護士)

大西 隆司

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