公益財団法人 大阪産業局

ゲスト さん

特許出願の検討時に生成AIの活用は有用ですか

Q

特許出願の検討時に生成AIの活用は有用ですか

特許出願を考える上で、生成AIは調査やアイデア出しに役立ちますか。また、利用する際に気をつけるべき点は何ですか。

A

生成AIは検討時に有用ですが、情報の正確性や機密保持には注意が必要です。



1.生成AIの主な利点
(1)調査の効率化
 生成AIは、難解かつ長文の特許文献や技術論文を短時間で読み込み、要約することができます。これにより、貴社の技術に類似する文献の調査にかかる労力を大きく削減できます。また、生成AIは外国語の文献であっても同様に要約できるので、調査の対象を広げることもできます。
(2)分析の高度化
 例えば複数の文献を生成AIに読み込ませて技術トレンドを発見したり、異なる分野間の知見を統合したりすることができます。こちらが指定した切り口で、複数の文献を比較することもできます。また、貴社の技術を生成AIに入力する場合は、他社の技術と比較した貴社の技術の差別化ポイントが発見できる場合もあります。
(3)新たなアイデア創出の支援
 貴社の技術を生成AIに入力することにより、新たな応用方法や異分野技術との組み合わせなど、貴社だけでは着想しにくいアイデアのヒントを得られる場合があります。また、生成AIは壁打ち相手としても最適なので、アイデアの整理や補完に活用することもできます。

2.活用における留意点
(1)情報の信頼性
 生成AIは、事実に基づかない情報(ハルシネーション)を生成することがあります。生成AIの出力は必ず裏付けを取り、鵜呑みにしないことが重要です。
(2)機密情報の保護
 未公開の発明や技術情報などの機密データを一般的な生成AIに入力した場合、入力されたデータがAIの学習に利用され、他のユーザーの回答に反映される可能性や、データベースに保存されることで情報漏洩につながる危険性があります。
 機密情報を扱う場合は、入力データが学習に使用されないオプトアウト設定が可能なサービスや、企業向けのセキュアなAI環境を選択することが必須です。また、社内でのAI利用ガイドラインを策定し、「どのような情報をAIに入力してよいか」「利用可能なサービスの条件」などを明確に定義することで、従業員の意識向上と統一的な運用を図ることができます。

(回答日:2025年10月6日)

回答した専門家
中筋 拓
知的財産

中筋 拓

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