公益財団法人 大阪産業局

ゲスト さん

ウェブサイト制作に関する業務委託契約作成時の注意点を教えてください

Q

ウェブサイト制作に関する業務委託契約作成時の注意点を教えてください

当社は、ウェブサイト等の制作を業務としています。当社では、お客様から注文を受ける際、「ウェブサイト制作業務委託契約書」を作成していますが、その際、注意すべきことはありますか。

A

ベンダー側として発生するトラブルを想定した契約条項を設けましょう。



① 契約の内容の明確化
しばしば成果物たるウェブサイト等の出来不出来をめぐって、「契約の内容」に適合しているか否かが問題になります。多くの場合、仕様書(あるいは仕様に関する契約条項)が成果物に関する契約内容を定めることになりますから、機能要件、動作環境などをできる限り具体的に書きましょう。仕様の後出しや無償対応の要求の対策になります。

② クライアントの協力義務を明記する
納期遅延も頻発するトラブルですが、ベンダ側からすると、原稿提供や確認作業の遅れなど、クライアント側の不作為に起因することも少なくありません。
 そこで、契約書において、資料提供が合理的期間内になされなかった場合に納期は自動的に延長されることや、それにより発生した追加費用(工数キープ代)は別途請求できる旨を定めることが考えられます。

③ 検収についての定め
 ベンダーにとって検収は、制作物の完成を確定させ、報酬請求権を確立する極めて重要な工程です。①のとおり仕様書に基づく客観的な基準で合否を判定するようにしましょう。
また、返答がないまま放置されるリスクを避けるため、「納品後〇日以内に連絡がない場合は検収合格とみなす」との条項を契約書に盛り込みましょう。

④ 権利移転のタイミングは「完済時」に
 クライアントは、成果物に満足しないと代金をすべて支払ってくれないこともあります。それにもかかわらず、成果物の所有権(及び著作権)が移転してしまっていると、ベンダ側は代金を支払ってもらうため、本来する必要がない範囲まで無償対応することになりかねません。
 そこで、所有権および著作権の移転タイミングを「代金完済時」と定めておきましょう。

(回答日:2026年2月27日)

回答した専門家
齋藤 亮介
法律(弁護士)

齋藤 亮介

機械、医薬品などのメーカーや小売業者の企業法務を手掛けてきました。行政とのトラブ...

普段は主に機械、医薬・化粧品などのメーカー、小売業者、不動産・建築業者などの企業法務を手掛けています。これまでの経験を大阪の皆さんの企業活動に役立てたいと考えています。
また、公務員経験と行政法の大学教員としての経験をいかして、企業が直面する行政法に関する問題の解決にも力を入れています。
その他、企業家が遭遇する家族の問題などについてもご相談ください。

ライセンス

弁護士

重点取扱分野

■企業法務
取引基本契約、業務委託、不動産賃貸、製作物供給な...

この相談に関連する相談